「ちょっと、褒めすぎ? でも、ローラに褒められると頑張ってよかったと思えるよ。本当に嬉しいな」
破顔一笑したレイ様が眩しくて胸がときめいてうるっと来てしまいます。
それからは夢心地。
レイ様のリードは完璧で難しい曲にも難なく乗って本当に軽やかでした。私のダンスのスキルが上がったと勘違いしそうなくらいに華麗なリードと足さばきです。
豪奢なシャンデリアが光を反射してキラキラと輝く中、クルクルとターンをするたびにピーコックグリーンのドレスの裾が翻る。
時折、レイ様が耳元で囁いて、私の笑みを誘います。
そんな様子さえ楽しくて幸せでこの時間がずっと続けばよいのにと思ったくらい。
夢のような時間はあっという間。曲が終わりダンスも終焉を迎えました。
「もう一曲、踊りたいな」
私も同じです。レイ様と踊りたい。
「また、この次に」



