よかったわ。誤解で済んで。あれがもし本当だったら、ディアナに嫉妬するところだったわ。
よかった……
ちょっと待って。
私、今何を思ったの?
嫉妬?
えっ⁈ 嫉妬⁈
ディアナにって、それって……それって……
レイ様のことを……あ、あっ……
頭の中が混乱して、思考と気持ちが追い付かずあわわとパニック状態。
どうすればよいのでしょう。
「ローラ。話があるのだけど」
レイ様の甘い声が頭上から降り注ぎました。
聞きなれているはずの声に、心が震え一気に体温が上がって、顔が真っ赤に染まります。
「ローラ。俺の方を見て」
下を向いたままの私に焦れたのでしょうか。再びレイ様の声が。
ダメです。
恥ずかしくて顔が見れません。動悸も激しくなってきました。
初めて抱く感情にどう向き合えばいいのでしょう。



