わたしが1人で学校に行くと長く感じるのに、蓮と一緒だとあっという間だった。 『お、着いたじゃん』 門をくぐりながら蓮が言う。 「あーあ…もう着いちゃった…」 『ん?なんか言った?』 わたしがため息と一緒に出した言葉は、蓮には聞こえなかったみたい。 「…ううん、なんでもない。じゃあ、ばいばい」 ニコッと笑って手を振り、自分の靴箱に向かおうとしたとき… 『…姉ちゃん。帰りも一緒に帰るだろ?』 .