「…っく…」 本棚と本棚の間にしゃがみ込み、溢れる涙を拭っていく。 “そんなに冷たくしなくてもいいんじゃない?”… 柚来…どうしてそんなこと言うの…? わたしがキスされたことを知っているはずなのに…。 ─ガラッ 図書館のドアが、開く音がして。 わたしの肩がピクン、とはねた。 だ…誰…? .