俺だけに見せて



俺は毎朝
陽菜が窓を開けるより
30分も前に起きている。


急いで顔洗って
髪をセット。



陽菜が窓から顔を出すのを
俺はカーテンの隙間から
盗み見して


パンパンって音が聞こえたら
窓を開け


『朝からうるさいんだけど』と
ボヤキを飛ばす。




『亮くん、おはよ』

弾むような陽菜の声に


「ああ~ おはよ」


俺はダルそうな声を返し

今起きましたって顔で
目をこするのは毎回ワザとで



――今朝も陽菜の顔が見れた。
 
  ヨッシャー!


心の中は
豪快なガッツポーズを
決めている。