夕焼けに染まった三橋さんの頬が眩しい。これから言おうとしている台詞に、自分の顔が火照ってくるのがわかる。

 でも、言うと決めたんだ。今度こそ。
 
 彼女の目を真っ直ぐと見る。
 

「あなたに出会って、一目惚れをしました」

「いつも、あなたのことを考えていました」

「忘れようとしましたが、できませんでした」

「この気持ちは、ずっと変わりません」

「あなたに出会えて、本当に良かった」
 

 ——俺は、あなたみたいに花に明るくないから。素敵な花言葉を贈ることはできないけれど。
 

「本当に……?」

 大きな目に涙をたっぷりと溜めて、三橋さんが俺を見つめる。
 俺は、その言葉に深く頷いた。
 
「——本当に。好きなんだ。初めて会った時からずっと。誰にも、渡したくない」
 

「私も……ずっと好きでした。小鳥遊さんのこと。初めて会った時からずっと」
 

 彼女の目から、涙が溢れた。
 指で拭ってやると、さらにぽろぽろと溢れてくる。
 
「あは……ごめんなさい、嬉しすぎて。どうしよう、止まらな——」
  

 たまらず、彼女を抱きしめた。
 腕の中にすっぽりと収まってしまう華奢な身体。花のような香り。ずっと、こうしたかった。もう一度、抱きしめたかったんだ。
 


「——好きだ、桃花」