22 (あいつが決めたこと)
[琉斗side]


「悪い、ちょっと出てくる。」


それだけ言って俺は、1人車の中に戻って、電話に出た。


相手は………


「突然すみません、お兄さん。」


鳳条だった……。


いつも通りの声色だ。こいつは本当に桜妃を嫌いになったのか、?俺にはそうは思えないが……


「よぉ、桜妃を泣かした張本人」


本音を確かめるため、俺は鳳条を煽ってみた。


だけど……


「はい、本当に…すみません。」


すぐに鳳条は謝ってきた。それから……


「その事で、お話しなければいけないことがあります。」


は?その事で??妙に真剣な声色だけど、どうした?桜妃と鳳条の間に何があったんだよ。