「1年生にさ、成瀬さんっている?」


えっ……いや、さすがに自意識過剰。私じゃないよね。


「昼休みの事で、狼が呼んでるって伝えてくれない?」


昼休みのこと……成瀬……それって…完全に私だよね…??


「資料室で待ってる。」


ドクン、ドクン……脈がどんどん速くなっていく…。


意をけして顔を上げると、バチッと、レンくんと視線があった。


「見つけた……」


っ!!見つけた?見つけたって何……??


やっぱり…生のレンくんは心臓に悪いよ……。


「あと……」


私のレンくんへの好感度がグンッ!と上がったところで、今度は低い声が耳に届いた。


「他の人たちは狼に近づかないでね。」


それはまるで忠告するような口ぶり。