14 (お兄ちゃんは許してくれない)


それからというもの……約1週間ぐらい毎日のようにお兄ちゃんの意地悪は続いた。


「桜妃、一緒に帰ろ。今日は…裏門から。」


鳳条先輩が、お兄ちゃんに邪魔されないようにとそんな提案をしてくれても、お兄ちゃんはそんな考えが分かっていたかのように、裏門にいる。


「さ〜き!帰ろ、"兄ちゃん"と。」


そしてやたらと 兄 というのを強調してくる。


「…今日は、鳳条先輩と…」


しかも…

「付き合ってもない男女が毎日のように一緒に帰るなんてキモイ。」


なんて私の心を引き裂いてくる。


「じゃあ、お兄ちゃんと私が毎日一緒に帰るのもおかしいよね!?」


「俺は兄貴なんで。」