「いいにゃん」
「もちろん!」

 ルルとハールは元気よく返事をする。
 さっそく情報収集へと部屋を出ると、一匹と一羽はバラバラに姿を消した。

(それにしても──)

 シャルロットは久しぶりに目にしたエディロンの姿を思い出す。逞しい体躯の凜々しく精悍な見目は、シャルロットの記憶の中と全く同じだ。
 違うのは、一度目の人生ではエディロンはシャルロットを蕩けるような甘い眼差しで見つめ、顔を合わせる度に愛を囁いた。
 けれど、当たり前だが今世では全くそれがなかった。

「あのときのあなたは、なにを考えていたの?」