『姉さん、僕たちが生きた人生は同じようでいつも違っている。
今この瞬間は僕たちは生きているよ。
いつも言っているけれど、僕は姉さんが望む道に進むことをいつも応援している。
何があったのか詳細はよくわからないけれど、僕は姉さんの味方だよ。
もう一度、どうしたいのかよく考えてみて』

 書かれていた内容が脳裏に甦る。

(わたくし達の人生は、同じようでいつも違っている?)

 確かにそうだった。現に、過去五回の人生では全て死に方が違っている。

 ──姉さんが望む道に進むのが、一番だよ。

 ジョセフはいつもそう言って応援してくれた。

(そうよ。今のエディロン様がわたくしを殺すとは限らない)

 この秘密を打ち明けるのは勇気がいる。
 突拍子もなさすぎて、信じろというのは無理がある。最悪、正気を失ったと思われてしまうかもしれない。

(それでも、エディロン様ならきっと信じてくれるわ)

 シャルロットは自分自身を奮い立たせるように、ぎゅっと手を握る。