「お褒めいただき、ありがとうございます。あの節は、ちょうど体調を崩しておりましたの。わたくしも参加できず残念でしたわ」
「そうだったのですね。よろしければ、この後──」

 コニー王子がシャルロットの手を取ろうとしたそのとき、くいっと誰かに肩を抱き寄せられた。

「シャルロット」
「陛下?」

 声をかけてきたのはエディロンだった。

「申し訳ありません。少し外します」

 シャルロットはどこか残念そうな表情のコニー王子に会釈してエディロンと供に会場の端に寄る。

「どうしたのですか?」

 エディロンは、どこか微妙な表情をしていた。

(上手くいったと思ったのだけれど、まずかったかしら?)

 エディロンの表情を見て、シャルロットは不安になる。