シャルロットはケイシーに、気を使わせないためにも彼女達には自分が隣国の王女、かつ国王であるエディロンの婚約者であるとは明かさないでほしいと伝えた。この孤児院の先生はシャルロットのことをどこぞのお金持ちの令嬢だと思っているはずだ。

「いえ。喜んでいただけて嬉しく思います」

 シャルロットはにこりと微笑み返した。