悪女たちの女子会

「俺の女を泣かすな!」

ケントが溜まり場の教室に飛び込んできた。

ケントとは、例の転校生だ。スポーツも勉強もできて、みんなを笑わせる人。

あたしはケントと付き合うようになっていた。

付き合うようになってから知ったんだけど、ケントはこの辺りで一番大きなグループの一員らしかった。

筋金入りのワルだ。転校してきたのも前の学校でトラブルを起こしたかららしい……けど、そんなこと今はいい。


そんな強いケントだから。

あたしのピンチに、大勢の仲間を連れて駆けつけてくれた。

その数十人以上。グループのメンバーより多い。


「おい、まずいぞこれ」

ショウタが言った。

「やべーぞ」
「逃げろ!」

マサもミキオも、ノゾムも逃げ出した。


「お前はどうすんだ、逃げないのか? あ?」

ケントが凄んだのは、一人だけ残されたカイトだった。

カイトは何か言いたそうだったけど、この大人数の前だ。

すぐにノゾムたちに続いて逃げ出した。