「…こんな景色なんだ。何か、青春ってかんじ」
私はボソッとつぶやいた。
「今日で終わりだけどねー」
グーッと空に向かって腕を伸ばした早坂くんは、くるっと私の方に体を向けた。
「あ。中学の卒業式の日もこんな事あったな。あの時は空き教室だったけど」
私が中学の卒業式に早坂くんを呼び出した時の話をしている。
「いつの話してるの?」
私にとっては嫌な思い出だから、少し不機嫌になってしまう。
「俺さ。あの時、あかりに告白されんのかなって思ってた」
「え?」
「でも全然違ったもんな。こんなの渡されて」
そう言って早坂くんがズボンのポケットから取り出したのは、3年前私が卒業式の日に渡したキーホルダーだった。
「なっ、何で…ていうかまだ持ってたの?」
早坂くんは何度かクルクルと人差し指でキーホルダーを回してみせた。
「卒業式に呼び出しといて、こらからもゲーム友達で…って」
「何よ」
「本当、むかつくわ」
「え?」



