「ふざけるなぁー!?」

突然、目の前の蜘蛛が爆発した。

爆発といっても、殺傷能力のない、爆竹みたいなものだったけど。

驚いてしまったのと爆発のせいで、枝が折れる。

メキメキメキ!

一気に落っこちるあたし。

「っ、なんのっ!」

だけど地面直前、ぐるっと体をひねったあたしは、ちゃんと足から着地した。

猫みたく。

即座に、横へ跳ぶ。

あたしの着地した場所に、少し遅れて木の枝が落ちてくる。

ドフン! と重い音をあげて、落ち葉が舞い上がった。

「っ、なんだなんだ!?」

「!」

教室のほうから、音を聞いて生徒が顔を出す。

何人かの教師が走ってきているのがわかった。

木の陰に隠れたあたしは、舌打ちする。

このままじゃ見つかる!

鞄の中から、さっき使ったリングと同じものを取り出して、真上に撃つ。

ヤジリが高い枝に突き刺さってロック!

あたしの体が持ち上がる。

「おわっ、なんだこれ!? 爆発!?」

「いったいなんでこんな……!?」

教師陣が校舎裏に集まるギリギリ直前だった!

あっぶな……!