2日後― 買ったばかりのコートのボタンをとめる。丈がすこし長かった。 マフラーを首に巻きつける。 「いってきまぁーす!!」 私はリビングに向かって大きな声で言った。 「いってらっしゃい!!」 お母さんの声が返ってくる。 「紗和、待ってよ!一緒にいこうッ!」 お姉ちゃんが私を呼び止める。 「うん。音ねぇ、はやく!バス来ちゃうよ!!」 そういってドアをあけ、道路にでる。 「早いよ!紗和~」 お姉ちゃんが後ろから走ってきた。 いつもの、毎日。