2人でゆっくり下駄箱に向かうと人影が見えた。 「...あれ、佐倉、?」 「あっれ、山田じゃん」 「あ、木下もいたのか」 「いたのかって失礼な」 そこにはクラスメイトの山田君が立っていた。 「山田君、バスケ部じゃなかった?」 今日も確か練習試合をするとかなんとかって、急いで教室を出て行った気がする。 「ああ、他校生と練習試合する予定なんだけど。 教室にスクイズボトル忘れちゃってさ」 馬鹿じゃん、と笑う菜々たちを横目で眺める。