後輩くん、本性注意。

「なぁー莉那、今日うちっちこーへん?」

「行かない。今日仕上げしたい絵あるから」

「え゛ぇぇぇぇーーー、そんなこと言わないでさぁ〜」


放課後、机に突っ伏したまま私の手首を掴んで離さないみっちゃんと格闘していると。


「うわぁ先輩、嫌われますよー」


突然ひょっこり現れたのは東雲くん。


教室の中とかお構いなしに入ってきちゃった。


何というか・・・誰もいないとはいえ上級生の教室にさらっと入ってくる、その余裕さに硬直するみっちゃんと私。

「・・・え」

「なんでここにいてはる⁉︎」


「なんでって、来るの遅いなーって。同じ部活の先輩を心配するのはおかしいことじゃないですよね?」


こてん、と首を傾げる東雲くんはそう言いつつ、着実に足を進めて私たちへ近づいてくる。


じっと2人で見つめる中、東雲くんはみっちゃんの机まで来て・・・予兆もなくふっと手を動かしたと思うと、みっちゃんに掴まれていた私の手首はあら不思議。簡単に解放されてしまいました。

「・・・えっ⁉︎おっ前、今なにした⁉︎」


多分手刀かなんかだけど、みっちゃんはすっかり油断していたらしい。

さっきまで疲れてる様子だったのが嘘みたいに、私めがけて手をのばしてくる。