「ふ、不法侵入だ!訴えてやるー!」 「ゆりちゃん、一ノ瀬財閥の御曹司を訴えても負け戦だよ?」 「なっ・・・・・!卑怯ッ!!!」 「卑怯も何も・・・・・ねぇ?」 くぅ・・・・・権力者なんて嫌いだ。いつか路頭に迷ってしまえ。 「ねぇ恋・・・・・・何でいるワケ?」 これ以上の現実逃避は無理だと思い、ようやくベットから顔を上げた百合が恋に問いかける。 「あ!聞きたいー?」 すると、恋はキラキラした顔をしながら窓から降りて来て、百合の隣に腰を下ろした。