世界が終わる日に、俺は君の手を握る。

新しい教室に入ると、「よろしく!」という声がそこら中で上がっている。

これが新しいクラスか、と深呼吸する。

隣に夏稀と元樹がいるのが見えて、安堵のため息もこぼれた。

新しい担任の先生は少しおどおどした小柄の女の先生だ。男女共々人気があり、「可愛い」と口々に言われている。
1年の時は国語の授業でお世話になった。

席は窓側の1番前の席になった。
隣の席は、サッカー部マネージャーの女子だった。

夏稀と元樹は出席番号が近く、元樹が前でその後ろに夏稀が座っていた。
2人でなにか話しているようだった。

「ねぇ、前木くん?」

俺がぼーっとしていると隣の席のサッカー部マネージャーが話しかけてきた。
名前は根本さんと言うらしい。

「前木くんって七染さんと付き合ってるの?」

意外な質問だったので驚いた。

「いや、家が隣で幼馴染なだけだよ。」

俺が否定すると「なーんだ、噂違ったんだ!」と嬉しそうにする。

おおよそ予想はつく。
根本さんはバスケ部マネージャーの花園と仲が良さそうで、花園は度々俺に意味深なことを言ってくるのだ。
多分花園は俺に好意があるのだと思う。

「余計なこと振りまくんじゃねぇぞー」と俺が忠告すると「わかってるって!」と不敵に笑った。

少なくともみんな悪い人ではないが、夏稀や元樹と同じクラスになったことで楽しくも大変なことも増えるのだろうと思った。