世界が終わる日に、俺は君の手を握る。

教室に着くと、同じクラスの奴らが「おはよー」と俺に挨拶をしてくれる。

このクラスはとても明るくて、入学式からみんな俺に良くしてくれて、良い一年になった。

そんなクラスも今日でおしまいなのだ。

ドカッと椅子に座ると隣には先に登校していたのであろう中条が座っていた。

「おはよ、さっきダッシュしてく高光いたけどどしたの」

と、中条は早速聞いてくる。

「あぁ、あいつ課題全くやってないらしくて清水んとこ写させてもらいにいったんだよ」

俺が呆れて言うと、中条は「あほだな」と苦笑する。


そうこうしているうちに朝のホームルームの時間になった。

担任の先生が「朝の挨拶おねがいしまーす」というと号令係の生徒が「起立」「礼」「着席」の号令を行う。
みんなそれぞれに「おはようございます」と挨拶をして座る。

初めの方はよくやり直しさせられてたっけな。

「はい、今日は知っての通り始業式です。始業式中は静かによろしくな。身だしなみも生徒指導の先生がチェックするからなぁ、整えるように。」

教室のあちこちで「まじかあ」「最悪」「めんどー」というような声が聞こえてくる。

この学校の生徒指導の先生は、こういう行事の時の身だしなみ指導を欠かさない。見つかったらその場で身だしなみ整え直し、後から反省文だ。
普段の服装は制服ということ以外着こなしは自由で、特に言われないが、行事の時は異常なのだ。

「んで、始業式終わったらクラス発表だ。廊下に張り出されるから各自確認し次第荷物もって教室移動だ」

と、担任が言う。

このクラスは、始業式をもって終了らしい。
みんなは口々に「また一緒がいいね!」「〇〇君と同じクラスになれますように!」「このクラスのままが良かったぁ」「〇〇先生がいい」と盛り上がる。

盛り上がっているうちに体育館へ移動の時間になった。

隣の中条が立ち上がると、

「裕也、1年間ありがとう。」

と言う。

俺が「おう、これからもよろしくな!」と返すと、中条は微笑む。

「……今度はみんなで同じクラスになれるといいね」

「流石に7人全員ってわけにはいかないだろうな」

「さすがにそう」

中条が珍しく青臭いことを言うので俺は笑って返し、中条もまた楽しそうに、でも控えめに笑った。