頬や体に触れる熱、誰かの叫び声や悲鳴、そして何かが崩れていく轟音にイヅナはゆっくりと目を開ける。

「えっ?ここは……」

イヅナの周りは、まるで戦場のように破壊された街があった。怪我をした子どもたちが泣き叫び、多くの人が悲しみをその目に浮かべながらあちこちに逃げていく。

「一体どこなの?私たちはギルベルトさんのお屋敷にいたはずなのに……」

不思議な光に包まれた後、意識を失ってしまい、気付いたから戦場のような街中で倒れていた。イヅナが周りを見れば、レオナードたちが倒れている。そして、少し離れたところにターコイズグリーンのショートカットの髪の女の子と、淡い黄緑色のショートカットの女の子、紺色のミディアムヘアの女の子、そして緑の髪を束ねた男性が倒れている。

「大変!」

イヅナは慌ててレオナードとヴィンセントに駆け寄り、「大丈夫!?」と声をかける。イヅナが軽く揺さぶると、すぐにレオナードたちは目を覚ました。

「ん……」

「イヅナ……?」