瑠璃色の瞳に映る花火





彼女の名前は海野(うみの) ルア。

俺と同じ17歳で今年の4月から転入してきた女の子。

艶のあるサラサラの黒髪に宝石のラピスラズリのような瑠璃色の瞳が特徴的で、日本から遥か遠い国から来たと本人が言っていた。

どこの国なのかと聞くと、

『世界地図にはない国なの』

と、はぐらかされ、思わず顔をしかめた。


「ねえ、洋太(ようた)くんは夢とかある?」

「…夢?」

「そう、夢」

「んー…特にないかな。俺の家貧乏だから親に少しでも楽してもらうためにとりあえず勉強して公務員でも目指そうかな…とは思ってる」

「素敵な夢だね」

「そう?ただ親に安心してもらうためだけに目指す夢だよ?」


───そう、やりたいことなんて口に出して言えるわけがない。


ただでさえ親の金で高校通わせてもらってる身なのに。

成績落とさないように特待維持したり、バイトしたり、少しでも家計を支えなければならないのに…。

自分のやりたいことで母さんを巻き込みたくない。