土曜日。今日はついに私たち家族の喫茶店のオープンの日。
名前は「喫茶Lemon」っていうらしい。
立花家みんなレモンとかの黄色が好きなんだよね。だから喫茶店の雰囲気も落ち着いた感じじゃなくて爽やかな感じにするみたい。
「よし、じゃあオープンするよー…」
午前10時ちょうど、私たちは新たなスタートを切った。
「いらっしゃいませ!」
ドアを開けると、5、6人のお客様が入店してくれた。
そうだ、私も店員なんだ。注文とったりしなきゃ。
呼び出しベルが鳴って、私はその席へ向かう。
「いらっしゃいませ、ご注文をお伺いします」
と、私が声をかけたのは、高校生くらいの男の人だった。
「コーヒーのミルク多めでお願いします」
…ん?なんか見たことあるよーな…。
…っあ!!そうだ、この人、ミルク王子じゃん!
「か、かしこまりました…!」
うそうそうそ、まさかミルク王子がここに来てくれるなんて。
嬉しくて、にやけが止まらない。
「マスター、コーヒー、ミルク多めです」
「了解」
マスターというのは私のお父さんのこと。なんかマスターと呼ばれるのが夢だったみたい。
お父さ…、いや、マスターにコーヒーを淹れてもらって、王子に持って行く。
「お待たせいたしました、コーヒー、ミルク多めです」
王子の澄んだ瞳が、私をとらえる。
「ありがとうございます」
うわぁ…カッコいい…。
って、なに見惚れてるの私!私はすぐに会釈をして、その場を立ち去った。
そしてまたベルが鳴って、私はそこへ向かった。
他のお客様の対応をしている間も、王子のことが気になって仕方ない。
横目で王子のいる方を見ると、
…あれ?なんか楽しくなさそう。
王子は真顔でコーヒーを飲んでいた。
…どうしたんだろう?
王子はその後、この店をあとにした。
名前は「喫茶Lemon」っていうらしい。
立花家みんなレモンとかの黄色が好きなんだよね。だから喫茶店の雰囲気も落ち着いた感じじゃなくて爽やかな感じにするみたい。
「よし、じゃあオープンするよー…」
午前10時ちょうど、私たちは新たなスタートを切った。
「いらっしゃいませ!」
ドアを開けると、5、6人のお客様が入店してくれた。
そうだ、私も店員なんだ。注文とったりしなきゃ。
呼び出しベルが鳴って、私はその席へ向かう。
「いらっしゃいませ、ご注文をお伺いします」
と、私が声をかけたのは、高校生くらいの男の人だった。
「コーヒーのミルク多めでお願いします」
…ん?なんか見たことあるよーな…。
…っあ!!そうだ、この人、ミルク王子じゃん!
「か、かしこまりました…!」
うそうそうそ、まさかミルク王子がここに来てくれるなんて。
嬉しくて、にやけが止まらない。
「マスター、コーヒー、ミルク多めです」
「了解」
マスターというのは私のお父さんのこと。なんかマスターと呼ばれるのが夢だったみたい。
お父さ…、いや、マスターにコーヒーを淹れてもらって、王子に持って行く。
「お待たせいたしました、コーヒー、ミルク多めです」
王子の澄んだ瞳が、私をとらえる。
「ありがとうございます」
うわぁ…カッコいい…。
って、なに見惚れてるの私!私はすぐに会釈をして、その場を立ち去った。
そしてまたベルが鳴って、私はそこへ向かった。
他のお客様の対応をしている間も、王子のことが気になって仕方ない。
横目で王子のいる方を見ると、
…あれ?なんか楽しくなさそう。
王子は真顔でコーヒーを飲んでいた。
…どうしたんだろう?
王子はその後、この店をあとにした。