「ちーちゃん、なんかお疲れだね」


 教室に入って机に伏せる私を見て、つーちゃんが声をかけてくれた。


「うん…なんか私身分違いな感じがしてきた」


 道宮先輩の周りにいる人は、みんなカッコいいし、可愛い。姫川先輩や上山先輩だってそう。


 私みたいな人がいちゃダメなんだよね。


「うーん、そんなことないと思うけどな」


「そう、なのかな…」


 その時、廊下から声がした。


「…立花さん、なんで先に行ったの」


 道宮先輩と上山先輩がゆっくりと教室へ入ってくる。


 うわ、絶対怒ってる…!


「話したいことあるから、昼休み、屋上来て」


「は、はい…」


 なに、言われるんだろう…?


 そう言うとすぐに教室から出て行った。


「君、アサヒの彼女さんの友達?」


「え?あ、はい。えと、七瀬です」


 上山先輩がつーちゃんに話しかけた。


「俺、上山カズ。よろしくね?」


 と、とびきりの爽やかスマイルをして、道宮先輩の後に続いた。


「…なんなの?」


 まさか、ここでも新たな恋の予感?