私の教室に着き、先輩は私にそう言って自分の教室に戻って行った。


「…ちょっとちょっとちーちゃん!あなた先輩と急展開すぎるよ!」


「つ、つーちゃん」


「なに?昨日の今日で付き合うって」


「私もびっくりしてるんだよ…」


 つーちゃんの勢いに押されながら答える。


 あ、道宮先輩のこと、つーちゃんに相談してみようかな?


「あのね、つーちゃん…」


「…立花さん?」


 私がつーちゃんに昨日のことを言おうとした時、私のことを呼ぶ声がして、その方向を見ると、満面の笑みの道宮先輩が立っていた。


 サァーッと、血の気が引くのがわかった。


「ちーちゃん?」


「いや、ごめん、なんでもないっ!」


 …このことは、私の心だけにしまっておこう。うん。


 …本当に私、大丈夫かな。なんかめっちゃ不安になってきた。