「あんた、誰?」


 と、呆然としている私に向かって、小柄な男の子が言った。


「えーっと、私、青峰です。大倉ユウリくん…お兄さん呼んでもらえますか?プリントを渡したいんですけど」


「は、兄?」


 大倉くんの弟らしき男の子は、あからさまに不機嫌な顔をした。


「…ユウリは俺だよ」


 …え?


 すると男の子は私から乱暴にプリントを奪い、家の奥へと消えていった。


 あの子が…大倉ユウリくん…!?