土曜日。明日は遂に初デートの日。もう今からわくわくする。


 付き合ってから1週間が経とうとしているが、手を繋ぎ始めるのは大倉くん。話しかけてくれるのも大倉くん。


 今思えば、私は恥ずかしさからなんにもできていない。


 …私も、なにかしたいな。…そうだ!


 そして私はある人に電話をした。


          ・


 そしてデート当日。大倉くんが家まで迎えに来てくれるので、私はさっきからリビングを行ったり来たり。


「ミア、彼氏ってどんな人?」


 お母さんには彼氏ができたことをさっき伝えた。


「えーっとね…私のヒーロー!」


 ピンポーン。


 そう私が言った時、ちょうどよくインターホンがなった。


「…青峰、おはよ」


 ドアを開けると大倉くんがいた。私服だからか、余計にカッコよく見える。


「おはよう、大倉くん」


「じゃあ行こうか」


 そう言うと、大倉くんは私の右手を自然に握る。


 その瞬間、私の心臓は跳ね上がった。…今日、心臓持つかな…?


「大倉くん、今日はどこに行くの?」


「…水族館!」