キミよりも高いセカイ

「お前さ、背、高すぎだろ。…お前がそんなだから俺、なんもできねぇじゃん」


 帰り道、私の右手はいつの間にか大倉くんに奪われていた。


 …確かに、私たちの身長差は約20センチくらいある。しかも女子の方が高いのよね。


「そんなこと言われても…」


 私の身長は、私でもどうすることもできない。


「まぁいっか!」


 大倉くんはヒョイッと歩道の脇にあった花壇のふちに飛び乗った。そして私の右手をグイッと引っ張って、


 私のくちびるを奪った。


「…っな!」


「こーゆーことに関しては、俺の方が立場上だし」


 大倉くんはとても余裕そうな顔で、私のあわあわとした顔を、少し上から見下ろした。