「井下くん、大倉くんと何話してたの?」


 教室に戻ってきた井下くんに声をかける。


「いや、大したことじゃないよ」


 そう言う井下くんの目は笑っていなかった。


「さてと、青峰さんご飯食べようか」


 あれ、怒ってないのかな…?


「あ、箸忘れた。ごめん青峰さん、ちょっと職員室に借りに行ってくるね」


 井下くんでも忘れ物するんだ。


「わかった」


 そして井下くんが見えなくなった頃、


「青峰さん、ちょっといい?」


 私よりも背は低いのに威圧感のある女子3人組に声をかけられた。