バンッ!


「え、なに」


 大きな音がした方向を見ると、大倉くんが机に手をつけた状態で立っていた。


 さっきの大きな音は、大倉くんが机を叩いた音らしい。


「…なんだよ2人してっ…!…もういいっ!」


 すると大倉くんは乱暴にドアを開けて出て行ってしまった。


「えっ…」


 私は驚きの声を出したが、井下くんは何も言わない。ただ鋭い目つきで大倉くんが出て行ったドアを見つめるだけ。


 なに、急に。私たち、なんかした…?


 大倉くんが出て行った後の部屋には、重々しい雰囲気になっていた。