ピンポーン、とインターホンを鳴らす。


「はーい…って、なんでお前ら一緒に来てんだよ」


 うわ、大倉くん朝から不機嫌モードだ。


「お前らさー…」


「…別にいいじゃん、一緒に来たって。てか、途中で会って別々に来る方がおかしいよ」


 私は呆れたように言う。


「いや、俺は井下が来るの認めてねぇから!」


「大倉、僕も一緒に勉強したいな。…家、入れてくれる?」


「…わかったよ」


 最後は井下くんの爽やかスマイルで、私と大倉くんの言い合いが終わった。