だって、あたしのクチナシ色の傘はサクヤには、似合わないんだもん。 あたしが彼を見て笑ったこと気づき、彼は眉を寄せる。 「何?」 「その傘の色、サクヤに似合わないなって」 「そんなの今更だろ。ほら、置いていくよ」 少し湿った肩がぶつかり、サクヤの温かさを感じる。 いつも触れ合うことのない肩が、触れることに、つい嬉しくなる。 いつか調べたクチナシの花言葉通りだと思った。