あたしの手からスっと傘を奪い取って、ほら行くよと一言掛ける。


ズルいなぁ。いつもあたしの予想を遥かに超えてくる。


おかげで、あたしはいつもやられてばかり。あーあ、と声を漏らす。


チラリとサクヤに目を向ければ、視線が絡み合う。それで余計に顔が熱くなるのを感じた。


ほんと、ズルい。ズルすぎるよ、サクヤは。


あたしばかりが紅くなっている。


もう一度、サクヤを見上げる。 


だけど、今度は、サクヤの格好良さよりも、気になることがあり、つい、ふふっと笑ってしまう。