「雨、止まないかな」 呟いたあたしに、そうだねと小さく共感した声が耳に届く。 本当に小さな声であったのに、それは雨音にかき消されることなく、スっと耳に届く。 そんなことに、笑ってしまう。きっとそれはサクヤの声だから、と分かったから。 「何笑ってんの?」 「いや、別に」 「気になるんだけど」 「そういうサクヤだって、ニヤけてるじゃん」 「ニヤけてねーし」 「ニヤけてるし」 ああ言えばこう言う。ほんと素直じゃない。