「ゴオ、今日もお疲れ様!」


「あぁ、ありがとう」


 やっぱりワカナをマネージャーにするの、失敗したかな。


 でも、バレなきゃ、引退前に告白しなきゃ、大丈夫だろ。


「ワカナ、今度の休み、一緒に花火やらね?」


「花火?いいね!」


 なんだよ、ちょっと困れよ。


 すぐにオッケーしてくるとこが、俺のこと幼なじみとしてしか見てないと言われているようで、悔しい。


 そうは思っても、言えないけど。


「よし!」


          ・


 そして、ついにその日がやってきた。


 ピンポーン。


 ワカナの家のインターホンを鳴らす。


 ガチャ。


「はーい!」


 ワカナの姿を目にした瞬間、俺は息を呑んだ。


 いつものワカナとは違い、白の小花柄のワンピースを着て、髪の毛はポニーテールにしていた。


「…可愛いじゃん」


 俺は思わずその言葉を口にしていた。


 俺はバッ!と口を手で覆った。


「…え?ゴオ、なんて?」


 …よかった。聞こえてなかったんだ。


「いや、なんでもない。…ワカナ、そろそろ行こう」
 

「うん!」