あれから2週間経ち、ついに明日がゴオたちの最後の大会となった。


 ユリナとも、2人で話した。


「ユリナ、最近どうしたの?…ゴオにめっちゃあからさまに近づいて」


「え〜?どうしたんですかぁ?…あ、まさかワカナ先輩、ゴオ先輩のこと好きなんですかぁ?」


「いや、別に好きなんかじゃ、」


「…じゃあいいじゃないですか」


 ユリナの声が急に低くなった。


「大会が終わって部活仲間じゃなくなったら、ユリナ告白するんで」


 そう言うとユリナは向こうへ行ってしまった。


           ・


 それから今までの2週間も、ユリナはゴオにべったり。


 私はずっとモヤモヤしていた。


「よし!明日は俺たちにとっては最後の大会。…全力で行くぞぉぉおーー!」


 ゴオの掛け声に仲間たちが雄叫びをあげる。


 とりあえず、このことは忘れて明日に集中しよう。