この恋は桜のように

 放課後。


 終わりを知らせるチャイムが鳴って、ついに放課後になった。


 授業中とか如月くんと話す機会があったけど、まともに目を見て話せなかった。


 これから頑張らなきゃ…!


「七瀬さん、図書室行こう!」


 荷物を持った如月くんが私に声をかける。


「あ、はい!」


 私も席を立って、少し先を行く如月くんの後ろについていった。


「えっ、七瀬さんなんで後ろにいるの?」


 如月くんが私を振り返って言った。


「いや、なんか隣に並んだらダメな感じがしまして…」


 私みたいな地味な女の子が、如月くんの隣なんて歩けない。


「…ふふっ、なにそれ。大丈夫だから、隣おいで?」


 如月くんは少し笑って、立ち止まってくれた。


 …おいで?なんて好きな人に言われたら、絶対に行ってしまう。


 私は小走りで如月くんの横に並んだ。


 ただ隣に並んで歩くだけなのに、私の顔は真っ赤に染まる。


 そのことを私よりもずっと背の高い如月くんに知られたくなくて、私は図書室に着くまでずっと下を向いていた。