「お、終わった…!」

 
 最後のテスト終了の合図であるチャイムが鳴り、私と如月くんは一気に力が抜けた。


 私も如月くんに感化されたのか、結構力が入ってたみたい。


「七瀬さん、俺今回のテストできた気がする。こんなの初めてだよ!」


 如月くんが私に向かって笑顔で言う。


「それは、よかったです…!」


 好きな人の役に立てて嬉しい。


 本当によかった。


「それでさ、明日なんか用事ある?」


「明日ですか?…たぶん何にもないと思いますけど」


 今日は金曜日。明日は土曜日で学校も休み。


 私も何も用事はなかった気がする。


「よかった!じゃあ駅前に10時集合ね!」


 如月くんはそう言い残すと、足早に教室を出て行った。


 …えっ?