そう思って、わたしは本棚に再び戻した。 やがて日が落ちて夕方から夜になり、お風呂からでて、自分の部屋に入ると、 目線が引き寄せられるのはやっぱりスマホ。 テーブルに真っ先に座って、着信履歴を見るものの、那緒の名前は もちろん無い。 時刻はもう9時を回っていると同時に、わたしはため息をついた。 電気を消して、自分のベットに潜り込み、念の為にスマホは枕の横に置く。 那緒の声が早く聞けますようにと、念じながら。