カーテンからもれる光で、わたしは目を覚ます。 枕元に置きっぱなしだった、スマホの電源をオンにすると時刻は朝の 6時43分。 普段より遅いがなにも予定はないので問題ない。 もう、明日は卒業式。 “ずっとわたし、待っているから”と彼に言ったあの日から、那緒からは パッタリと連絡がこなくなった。 自分から電話してみようかと試みたものの、好きな人に“彼女と別れた?” なんて図々しくて言えず、結局手が止まってしまうわたし。