けど、那緒には会いたい。 矛盾している自分の方こそ馬鹿みたいと、あざ笑いながらわたしは時計が 夜の7時になるのを待った。 寒さが増した夜風が吹く度に、わたしの黒髪が乱れる。 制服のポケットからスマホを取り出すと、時刻は7時10分前。 自宅から徒歩で、蒼葉公園に到着するわたし。 もちろん無人で、自分は設置された二人掛けのベンチに座った。 寒さと暗さの中で、頼れるものは近くにある、ぼんやりと光っている外灯だけ。