もう三年経つのに一向に回復しない母に対して、心は罪悪感でいっぱいだった。 起こさないように、母の部屋の前をそっと通り過ぎて、自室の戸をパタンと しめる。 制服のままベットに腰をおろして、那緒に今日見られたノートをハラリと ひろげた。 けれど、ふと浮かび上がったのは、那緒の顔。 那緒のことが好きだって気づいたばかりなのに、何で今日に限って二人で 会おうって約束を、わたしは承諾してしまったんだろう。 今まで通り、普通に話せる自信がない。