「な、那緒っ! わたしと一緒にいるの見られたら、那緒にまで迷惑 かかっちゃうよ!!」 すると、彼はケロリとこう言った。 「俺、自慢じゃねぇけど、族の中でも喧嘩強い方なんだぜ? だから、 へーきへーき」 「そ、そういう問題じゃなくてーー、あっ!」 那緒は、わたしが油断している隙に、手元のノートを取り上げる。 「んー? なんだこれ?」 ペラペラとページをめくる那緒。 あぁ……、穴があったら今すぐ入りたい。