正直、彼のことは、もちろん百パーセント信じ切れていない。 見た目は、金髪で不良だし、性格は基本反抗的。 しかも、暴走族とやらにまで入っている、危険な人物だ。 本当に、信じても大丈夫なのかな……? 「絶対守るから」なんて言われたのに、そんな風に思う自分が、汚く思えて 仕方が無かった。 でも、わたしが那緒に勉強を教えたときの、あの子供っぽい笑顔が脳裏を かすめる。 わたしは、結局答えがでないままだった。