彼と話してから、三日後の朝。



わたしは今日も、授業を受けに登校して、階段を上っていると、耳に届いた
声は、紛れもなく那緒。



廊下をわたしが歩いていると、隅の方で女の子たちと、お喋りに花を咲か
せている彼の姿が視界に入る。



まだ自分から話しかける勇気の無いわたしは、そっと教室の戸に手をかけた。



するとーー。



「よぉ! 出萌じゃん、おはよ!」



わたしは思わず肩をびくつかせる。