「………へ?」 予想外のお誘いに、わたしは思わず間抜けな声をだす。 「あ、強制じゃないから。別に出萌が嫌なら別にいい、あははっ」 笑って誤魔化す那緒だったけど、彼の横顔が少しだけ残念そうだったのは、 夢でも幻でもなかった。 「………わたし、那緒と友達になりたい」 ふいにでた、わたしの本音。 那緒はそれを聞いて目を見開いていた。 「マジで? でも俺、馬鹿だし暴走族に入ってるんだぜ? そんな怖いヤツと 友達になるなんて、正気?」