わたしは何も言い返す気力も無くて、最後には介護職について書かれた 一枚の紙を、雑に投げ渡された。 学校を出ると、あんなに青かった空が、いつのまにかオレンジ色。 『さくら学園』は、普通の校舎とは違く、ビルの建物を“学校”として 扱っている。 基本一階は職員室で、二階は教室と使われているのだ。 とぼとぼと、歩くと全日制らしき高校生たちが、楽しげに自転車でわたしの 横を次々と通り過ぎてゆく。 いつもなら、なんとも思わない、はずだったのにーー。