どうにもこうにも～恋人編～

「まだ本性を隠してるとか？DV、博打、浮気性、マザコンドケチのナルシストだったりして」

「うわーやめてー！」

「冗談だって。西島さんのこと信じてあげなよ。西島さんはきっとそんな人じゃないよ。『私が彼女なんだ』って自信もって」

「そうだよね…。うう、でもぅ…」

　私は頭を抱えてテーブルに額を打ち付けた。

「そんなに気になるなら聞いてみればいいじゃん。『上着のポケットに入ってたイヤリングは何？』って」

「それはそうなんだけど、怖いよ」

「こういうことは自己解決なんてできないの。自分であーだこーだ考えたってどうせただの憶測でしかないんだから。彼に聞いて確かめてみて、それで浮気だって分かったらそれまでの男だったってことよ」


「そっか。そうだよね。なんか元気出た。トモちゃんありがと」

　頼もしい友人をもったものだと改めて思った。今日にでも西島さんに会って直接聞いてみよう。私は彼にメールを送った。